『ジェントリフィケーションと報復都市』









        『ジェントリフィケーションと報復都市』 ニール・スミス 著 原口剛 訳






















ジェントリフィケーションと報復都市
 ―― 新たなる都市のフロンティア

 ニール・スミス 著
 原口 剛 訳


















2014年5月31日 発行
A5判 上製 480頁
発行 ミネルヴァ書房
装幀 STUDIO-M21(N)






カバー折り返しに掲載の版元紹介文

ジェントリフィケーションは「都市開発」や「都市再生」の先端的取り組みとして近年認知が広がってきた。
しかしこれまで正面から取り扱った研究は少ない。
そんななかでもジェントリフィケーション研究の古典として評価の高い本書は、
都市への投資とその引揚げがもたらす機制を理論的に解き明かすと同時に
世界各地での事例も取り上げた、21世紀の「都市開発」の光と闇に迫る一書である。


     * * *


待望の書籍がようやく刊行されました。
読みやすく、かつ、明確な翻訳文です。


翻訳者は、『釜ヶ崎のススメ』の編著者のひとり、原口剛さんです。


どの章を紹介しようか迷いましたが、以下に、「まえがき」から一部分を引用いたします。
なお、本文中の傍点は〈 〉で示しました。




 「 思い返せば、私が初めてジェントリフィケーションを目の当たりにしたのは、一九七二年のことだった。その夏、私はエディンバラのローズ・ストリートにある保険会社の事務所で働いていた。私は毎朝、ダルキースで七九番バスに乗り、ローズ・ストリートの半分ぐらいの道のりを歩いて事務所に向かっていた。ローズ・ストリートは、荘厳なプリンセス・ストリートから外れたところを走る裏通りで、ナイトスポットとして昔からよく知られていた。そこには、古くからの歴史をもつ伝統的なパブや、やや見劣りのするパブ――気楽な飲み屋――がたくさん並んでいた。売春宿も二軒あったが、聞くところによると一九七〇年代初頭にドナウ・ストリートへと追い払われたらしい。そのあたりは、エディンバラでパブをハシゴするには〈うってつけの〉場所だった。私の事務所は、「ザ・ギャロッピング・メジャー」と呼ばれる新しいバーの上階にあった。そのバーには、昔ながらのバーのようなみすぼらしい装飾もなければ、床の上がおがくずで散らかっていることもなかった。それは、新しい店だったのだ。そこでは、当時のスコティッシュ・パブでは目新しいことに、サラダが盛りつけられたとても美味しそうなランチを出していた。数日たって、私はほかにもたくさんのバーが、すでに「近代化」されていることに気づきはじめた。うち二軒の新しいレストランは、私が入るには値段が高すぎた――とはいえ、そもそも私はあまりレストランには行かないタチだったのだが。そうして、いくつかの店舗の上階がリノベートされることで、ただでさえ狭いローズ・ストリートに身動きができないほど工事車両がひしめくようになった。
 当時の私は、このような変化をさほど気にかけてはいなかった。それが気になりだしたのは、やっと数年後、フィラデルフィアでのことだった。その頃には、私は地理学の学部生として都市理論をわずかばかりかじっており、私が眼にしたものはありきたりのパターンではなく、劇的な変化なのだとようやく知りはじめた。私が知るかぎりの都市理論で――もちろんそんなにたくさん読んでいたわけではないが――、このような「ジェントリフィケーション」が起こりうるであろうと教えてくれるものはひとつもなかった。けれども、それはたしかに目の前で――フィラデルフィアで、〈そして〉エディンバラで――起こっていたのだ。いったい何が起こっているのだろう? 一九七〇年代の残りの数年に、私は何度も同じようなことを経験した。たとえば私は [……以下略] 」
    [同書、まえがき、x-xi頁、本文中の傍点は〈 〉で示した]






目次など、詳しくは ↓(ミネルヴァ書房)
http://www.minervashobo.co.jp/book/b167990.html



著者について(奥付の紹介文を転載)

ニール・スミス (Neil Smith)
1954年スコットランド生まれ。セント・アンドルーズ大学を卒業しジョンズ・ホプキンス大学大学院に進学。デヴィッド・ハーヴェイの指導のもと1982年に同大学で博士号を取得。コロンビア大学で教職を得たのち、ラトガース大学教授、ニューヨーク市立大学教授を歴任した。2012年没。
著書に、
Uneven development: nature, capital, and the production of space (Blackwell, 1984).
American empire: Roosevelt's geographer and the prelude to globalization (University of California Press, 2003).
The endgame of globalization (Routledge, 2005)
などがある。


   
より大きな書影画像は ↓
http://rakuhoku-books.tumblr.com/tagged/%E5%8E%9F%E5%8F%A3%E5%89%9B   
  
   
   
  
   
   
  
   
   
  
   
   
  
   


  


   
  
   
   
   
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