「ディアスポラ」 をめぐるシンポジウム



『ディアスポラの力』表紙


下記、ふたつのシンポジウムのご案内です。そのまま転載いたします。場所と日時は再度お確かめください。

   * * *


ディアスポラ研究会 第2回シンポジウム
うたに響くディアスポラ :番外編
細川周平『遠きにありてつくるもの――日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』をめぐって」



1.実施主旨

 細川周平『遠きにありてつくるもの――日系ブラジル人の思い・ことば・芸能』(みすず書房、2008年) は、日系人移民の「故郷」へのアンビヴァレントな「思い」が凝縮された「うた」や「ことば」の分析を重ねた重厚な著作であり、画期的な仕事と言えます。

 他方で、これまでのディアスポラ研究会の活動では、昨年度、「音楽とディアスポラ」シリーズを開催し、アンジェロ・イシ氏、宋安鍾氏、本山謙二氏に講師をしていただきました。また今年度の市民アカデミアでは、「うたに響くディアスポラ」を開催し、東琢磨氏、イシ氏、本山氏に講師をしていただいています。

 細川氏の著書は、こうしたディアスポラ研究会の問題関心と深く関わるものであり、同書の刊行を契機として、著者細川氏(国際日本文化研究センター)を招聘するほか、上記の講師陣を一堂に会す場を設け、総合的な討議の機会としたいと思います。

 細川さんからは、議論の流れのなかで、現地取材の映像もご紹介いただけるかもしれません。


2.シンポジウムの予定

◆日時:2009年1月25日(日)14時開始 17時頃終了
会場:東京麻布台セミナーハウス4階中会議室
一般参加可、参加費無料
企画・運営:早尾貴紀、浜邦彦(CAPP研究員)

プログラム
細川周平 報告、著書に関連して(30分)
書評コメント:アンジェロ・イシ、東琢磨、本山謙二、宋安鍾(各20分)
  (休憩10分)
著者リプライ:細川周平(30分)
総合討議:4人全員(60分)


細川周平 (国際日本文化研究センター)
著作として、『遠きにありてつくるもの』(みすず書房)など。

アンジェロ・イシ (武蔵大学)
著作として、『ブラジルを知るための55章』(明石書店)など

東琢磨 (音楽文化批評家)
著作として、『おんなうた』(インパクト出版会)など

本山謙二 (武蔵大学非常勤講師)
共著として、『音の力』(インパクト出版会)など

宋安鍾 (金沢大学)
著作として、『在日音楽の100年』(青土社)など

会場アクセス
 東京麻布台セミナーハウス
 (住所:港区麻布台1-11-5)
地図と行き方は →【こちら
最寄り駅は、日比谷線神谷町駅、1番出口を出て、東京タワー方向に歩いて3分。


   * * *

CAPPディアスポラ研究会 第3回シンポジウム
ディアスポラの力を結集する
――ギルロイ、スピヴァク、ボヤーリン兄弟


開催趣旨
 ユダヤ・ディアスポラの思想経験から近代世界を乗り越えることを試みた画期的な一書、ジョナサン・ボヤーリン&ダニエル・ボヤーリン著『ディアスポラの力――ユダヤ文化の今日性をめぐる試論』(赤尾光春・早尾貴紀訳、平凡社、2008年)が翻訳刊行されました。

 同書は、二千年来のディアスポラ経験を通じて発展したユダヤ文化を多面的に論じることで、近代国家の国民主義と領土主義を根底から批判するものとなっています。しかし、ユダヤ研究にとどまらず、人類学やジェンダー論や現代哲学やカルチュラル・スタディーズなど多岐にわたるボヤーリン兄弟の議論の射程は、私たち訳者二人によってもなお十分に理解し尽くせるものではありません。

 他方ここ数年、「ディアスポラ」という問題視角は人文諸科学で、とりわけポストコロニアリズムの研究分野で広く共有されつつあり、ボヤーリン兄弟の問題意識と共鳴し合う仕事の日本語への翻訳も相次いでいます。そうしたなかで、ボヤーリン兄弟が論及しているポール・ギルロイおよびG・C・スピヴァクの大著の翻訳労作(『ブラック・アトランティック』および『ポストコロニアル理性批判』、ともに月曜社刊)は画期的なものでした。

 ボヤーリンの翻訳刊行を期に訳者である赤尾と早尾は、これらの先行する労作の力を借り、それらを重ねて読み込むことで、ユダヤ・ディアスポラ論の理解を深めると同時に、ギルロイやスピヴァクの翻訳紹介に携わってこられた研究者の方々に、ボヤーリン兄弟をどのように読むのか、その読解可能性を開いていただきたいと考えました。

 このシンポジウムでは、ギルロイ『ブラック・アトランティック』の訳者である鈴木慎一郎氏と上野俊哉氏、また別のギルロイの訳を進められている浜邦彦氏、スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』の訳者である本橋哲也氏、スピヴァクと親交が深く招聘やインタヴューもされている鵜飼哲氏、ユダヤ思想研究を中心に領域横断的な研究をされている合田正人氏にご参加いただきます。


開催要項
ディアスポラの力を結集する
――ギルロイ、スピヴァク、ボヤーリン兄弟


日時:2009年2月6日(金)13時~18時
会場:東京麻布台セミナーハウス・大会議室
主催:CAPPディアスポラ研究会
コーディネート:赤尾光春・早尾貴紀(CAPP研究員)
参加無料/一般公開

第一セッション
「ユダヤ・ディアスポラとブラック・アトランティックの出会う形」
 鈴木慎一郎、浜邦彦、合田正人、赤尾光春(=司会兼)

第二セッション
「ディアスポラとサバルタンの位相」
 本橋哲也、鵜飼哲、上野俊哉、早尾貴紀(=司会兼)


会場(東京麻布台セミナーハウス)については、以下で場所を確認してください。
 住所:港区麻布台1-11-5
 地図は → 【こちら
 最寄り駅:日比谷線神谷町駅、1番出口から東京タワー方向に3分

当日参考文献

◆ジョナサン・ボヤーリン&ダニエル・ボヤーリン『ディアスポラの力――ユダヤ文化の今日性をめぐる試論』(赤尾光春・早尾貴紀訳、平凡社、2008年)

◆ポール・ギルロイ『ブラック・アトランティック――近代性と二重意識』(上野俊哉・鈴木慎一郎・毛利嘉孝訳、月曜社、2006年)

◆G・C・スピヴァク『ポストコロニアル理性批判――消え去りゆく現在の歴史のために』(本橋哲也・上村忠男訳、月曜社、2003年)

参加者プロフィール

赤尾光春 (大阪大学)
編著として、『ディアスポラから世界を読む』(明石書店=近刊
訳書として、ボヤーリン兄弟『ディアスポラの力』(平凡社)ほか。

早尾貴紀 (東京大学)
著作として、『ユダヤとイスラエルのあいだ』(青土社)
訳書として、ボヤーリン兄弟『ディアスポラの力』(平凡社)ほか。

鈴木慎一郎 (信州大学)
著作として、『レゲエ・トレイン』(青土社)
訳書として、ギルロイ『ブラック・アトランティック』(月曜社)ほか。

上野俊哉 (和光大学)
著作として、『ディアスポラの思考』(筑摩書房)
訳書として、ギルロイ『ブラック・アトランティック』(月曜社)ほか。

浜邦彦 (早稲田大学)
編著として、『ディアスポラと社会変容』(国際書院)
訳書として、ネグリ&ハート『〈帝国〉』(以文社)ほか。

合田正人 (明治大学)
著作として、『レヴィナス』(ちくま学芸文庫)
訳書として、レヴィナス『存在の彼方へ』(講談社学術文庫)ほか。

本橋哲也 (東京経済大学)
著作として、『ポストコロニアリズム』(岩波新書)
訳書として、スピヴァク『ポストコロニアル理性批判』(月曜社)ほか。

鵜飼哲 (一橋大学)
著作として、『主権のかなたで』(岩波書店)
訳書として、デリダ『友愛のポリティックス』(みすず書房)ほか。





コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

洛北出版

洛北出版
http://www.rakuhoku-pub.jp/

最近の記事
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

ブログ内検索
RSSフィード