『政教分離を問いなおす――EUとムスリムのはざまで』





       『政教分離を問い直す――EUとムスリムのはざまで』(1)



また、思いもかけず、たいへんな力作に
出会ってしまった。
この二日間、ほとんど仕事をしていない。
仕事はたまりっぱなしなのに・・・
この本にのめりこんでしまった。なんてこった!


政教分離を問いなおす――EUとムスリムのはざまで
ルネ・レモン 著
(工藤庸子 訳・解説、伊達聖伸 訳・解説)
青土社
四六判・上製・332頁
2010年3月25日発行


「宗教にかかわる事件があると、メディア的に突出した光景から、還元主義的で人目を惹くキャッチフレーズや、二元論的なわかりやすい解説が導かれ、ひとしきり世論を賑わしては消えてゆく。その一方で「キリスト教世界」という自己意識はいかに形成されたのか、そもそもそのような自己意識やアイデンティティを記述できるのか、さらには「宗教」によって「世界」を地理的に切り分けることができるのか、といった根源的な問いは、切迫した問題ではないとして片づけられてしまうのだ。かりに学会のシンポジウムや科学研究費のテーマとしては歓迎されても、そこから大学の外の社会へと、研究の実績が伝達されてゆく回路を切り開くことは、容易な課題ではないのである。」(本書、7-8頁)


この本では、この容易ならざる、回路を切り開くことのために、
さまざまな工夫がなされています。

訳者の文章は、ひじょうに明確にして読みやすいものと
なっています。
また、かなりの量の訳註がつけられており、そして、
基礎知識を得るための「用語解説」と「年表」が添えられ、
巻末には、訳者による充実した解説が載せられています。


 日本のことは触れられていません。訳者もそう言っています。この研究は「生成の途上にあるもの」だと。
 本書が日本のことに性急に触れていなくて、むしろ、良かったと私は思いました。もしこの本において無理やりに触れていれば、読む人の視野と想像力が拡がっていかないかもしれないと思いました。「次なる機会」(本書、17頁)を固唾をのんで待つとともに、複数の誰かが、この仕事をリレーして著してくださることを、一読者として切望します。(なんだか尊大な感じの文章になってしまいましたが、先ほどまで読んでいたときの勢いのまま、書きなぐりました。急いで記しておかなきゃ!って感じたしだいです。すんごく、おすすめの本です。編集と、そして本文の見せ方、内容の配置の仕方も、見事だと思いました。)


目次などは ↓
http://www.seidosha.co.jp/index.php?%C0%AF%B6%B5%CA%AC%CE%A5%A4%F2%CC%E4%A4%A4%A4%CA%A4%AA%A4%B9%A1%A7%CC%DC%BC%A1


      『政教分離を問い直す――EUとムスリムのはざまで』(2)
 
 
 
 
 
 
 


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